建築家 安藤忠雄
講演会で購入した本
昨日、やっと読み終えました。
心に残った文節を少し紹介します。
◆この場所で生活を営むのに本当に必要なものは何なのか、
一体、住まうとはどういうことなのか
という思想の問題だった。
それに対し、私は自然の一部としてある生活こそが
住まいの本質なのだという答えを出した。
限られたスペースだからこそ、その厳しさもやさしさも含めた
自然の変化を最大限獲得できる事を
第一に考え無難な便利さを犠牲にした。 (住吉の長屋)
◆住まうとは、ときに厳しいものだ。
私に設計を頼んだ以上、あなたも闘って住みこなす覚悟をしてほしい。
◆人間の「思い」は経済を超える力となる。
光の教会は、事務所スタートから20年余りを経て、
自身を取り巻く状況が大きく変わりつつあった当時の私に、
「何のために、誰のためにつくるのか」という、
最も大切な問いを、改めて心に刻んでくれた。
◆人生に「光」を求めるのなら、まず目の前の苦しい現実という「影」を
しっかり見据え、それを乗り越えるべく、勇気をもって進んでいくことだ。
◆何を人生の幸福と考えるか、考えは人それぞれでいいだろう。
私は、人間にとって本当の幸せは、光の下にいることではないと思う。
その光を遠く見据えて、それに向かって懸命に走っている、
無我夢中の時間の中にこそ、人生の充実があると思う。
【建築家 安藤忠雄 新潮社】より
講演会の時、安藤さんのサインを欲しくて、
なにげなく手に取った本。
建築に携わる人間としてではなく、
今この苦しい時期に、学ぶことが多い本でした。
いつか振り返った時、
今が一番充実している時期だったと思うかもしれません。
だからこそ、目の前にある仕事をきちんと確実に
進めていきたいと感じました。
もう一度最初から読もうと思います。
今度は、ラインを引きながら。
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